二匹の猫

月刊ウインド編集部
クロ
チビ

二匹の猫と暮らしている。一昨年のどしゃ降りの雨の日の深夜に、ずぶ濡れで家の周りをミヤーミヤー鳴きながら彷徨っていたのを保護した。まだよちよち歩きの子猫の兄妹だった。黒猫のオスはクロと名付け、キジトラのメスをチビと名付けた。クロは何にでも向かっていく。最初に保護したときも雨の中を真っ直ぐに向かってきた。逆にチビは警戒心が強く、初めての人が近くに来ると隠れ、絶対に触らせてくれない。クロとチビは毎日ただゴロゴロと寝ている。餌のときだけ時間になるとせっついてくる。新型コロナの影響で満足に演劇等の活動ができず、都心から離れた田舎の自宅に日がな一日引き籠もっている私も、猫とたいして変わりがない生活をしている。しかし、人間はずっとゴロゴロしていると責任感だか罪悪感が溜まってくるもので、猫のように穏やかにとはいかない。    

(上田晃之〈1〉)

※月刊ウインド2020年10月号掲載

■東京・新宿にある綜合藝術茶房 喫茶茶会記の副店主で、2017年の坂口安吾生誕祭111で舞台「戦争と一人の女」の構成・演出をした劇作家・上田晃之さんに原稿を寄せていただきました。

■月刊ウインドの人気連載、2回ずつで書き手が変わるリレーコラムです。ウチの猫、ウチの犬のことが書きたい!という方は、月刊ウインド編集部までご連絡ください。

  

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