新潟市美術館「インポッシブル・アーキテクチャー もうひとつの建築史」展の開場式&内覧会に行ってきました(4月12日)

新潟では珍しい建築に関する展覧会であり、数種類あるチラシもかっこよく、見る前から楽しみにしていました。

20世紀以降の国外、国内の「アンビルト/未完」の建築に焦点をあてた展覧会です。
「完成に至らなかった素晴らしい構想や、あえて提案に留めた刺激的なアイディアの数々。未来に向けて夢想した建築、技術的には可能であったにもかかわらず社会的な条件や制度によって実施できなかった建築、実現よりも既存の制度に対して批評精神を打ち出す点に主眼を置いた提案など、いわゆるアンビルト/未完の建築には、作者の夢や思考がより直接的に表現されているはずです」(資料より)

新潟市美術館の前山裕司館長は、前の職場である埼玉県立近代美術館で本展の準備チームにいたとのこと。
開場式で、「これまでに4回、建築の展覧会にかかわってきました。毎回、数人の方から“なんで美術館で建築の展覧会をやるんですか?”と聞かれます。そういう質問をする人は、”建築は理科系“と思っているようです。美術は文科系だから、ジャンルが違うんじゃないか、と。美術関係の人間はそういう風には考えません。もともと西洋では、芸術の最高の形が建築だという考え方が根強くあります。教会を考えていただくとよくわかるでしょう。教会建築というのは、中に絵画も彫刻も音楽も全部含んで教会が出来上がります。総合芸術としての建築という考え方があり、もともと建築は芸術のひとつのジャンルと考えられていますが、日本でも明治時代には建築は芸術なのか、という論争があったようですので、いまだに両面をもった芸術ということができるかもしれない」と、前山館長。

「本展では“建たなかった建築”を紹介しています。建たなかった理由はいろいろあり、社会的政治的理由で建たなかったものもあるし、最初から建てることを目標としないプロジェクトも。建てることを目標としない建築は一番美術に近いところにあり、普段建築に関心のない方でも、今回の展覧会は美術を見るような目で十分楽しんでいただけると思います」とも。
※新潟市美術館のホームページに載っている前山館長のブログ「館長のノート」http://www.ncam.jp/report/5109/ もおもしろいです!

開場式後に見た展示は、とてもワクワクするものでした。
解説が長めで読むのに時間がかかるけど、なんなら読まずに眺めてるだけでも、ああ、こんな建物があったら楽しいだろうなと思わせるもの多々。

2014年に東京オペラシティアートギャラリーで開催された「ザハ・ハディド」展を見ました。
ザハの新国立競技場は幻に終わりましたが、その未来的なデザインは印象に残っています。
本展覧会を通して、壮大な芸術である「建築」を、もっともっと楽しみたいと思います。
会期が長く、一部展示替えがあり、トークイベントもいろいろあるので、何回か見に行きたいです。
皆さんもぜひ足をお運びください。おススメです!

(月刊ウインド編集部 市川明美)
※月刊ウインド6月号(6/1発行)にも、感想記事と「タイラのイラストルポ」を掲載します。

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●インポッシブル・アーキテクチャー もうひとつの建築史
http://www.ncam.jp/exhibition/5026/
会期:2019年4月13日(土)~7月15日(月・祝)
  ※前期:~5/26 後期:5/28~
時間:9時30分~18時 ※観覧券販売は17時30分まで
休館日:月曜日、5月7日(火)  ※4/29、5/6、7/15は開館
会場:新潟市美術館 (新潟市中央区西大畑町5191-9)
観覧料:一般1000円(800円) 大学・高校生800円(600円) 中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体およびリピーター割引料金
※障がい者手帳・療育手帳をお持ちの方、および一部の介助者は無料(受付で手帳を提示)
主催:新潟市美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
問い合わせ:新潟市美術館 電話025-223-1622

★レクチャーや解説など、関連事業あり。
詳しくは公式サイト参照
http://www.ncam.jp/exhibition/5026/