「アナタにツナガル展」に行ってきました!

シネ・ウインド

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新潟市美術館「アナタにツナガル展」開場式&内覧会に行ってきました(2/12)。

 

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開場式に登場した作家・折元立身さんは、とてもパワフルな方!
顔一面にフランスパンを縛り付けた「パン人間」や、実母を介護する日々をテーマにした「アート・ママ」などの作品で世界を飛び回る現代美術家です。
97歳の母を介護する折元さんは70歳。川崎市の一軒家に二人暮らしで、「老老介護真っ盛り」、と笑ってらっしゃいました。

ヨーロッパでブレイクし、いっそベルリンに住もうかと思ったけれど、画廊のオーナーに、「川崎で作って、川崎から発信する、その方が格好いいんだよ。It’s cool」と言われたとのこと。

こちらが持っていって、見てくれと言う時代じゃない。向こうがやって来る。
「ここから、新潟から世界に発信すればいい」。
今回の展覧会は非常にいいことをやっている。いいものをやって発信すれば、みんな見てます、と折元さんは力強く語りました。「It’s cool」と。

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開場式では岩井成昭さんの御挨拶もありました。
「秋田県秋田市在住。秋田は人口減少、人口流出、高齢化、少子化、自殺率、すべてが全国ナンバーワン。全国的な問題が秋田に集中している。ネガティブな状況だが、考えようによっては、秋田は全国のトップランナー。それらの社会問題を受け取って、その中で、それらにどうやって対応していくか」。
岩井さんの作品は、空き家に取材した作品や、名づけのインタビュー「未来への命名」など。
岩井さんは、フルマチ・アートスタジオでアーティスト・イン・レジデンス「ナマエラボ」を開催するとのこと(3/20~27)。名前をたくさん集め、その中から何が見えてくるか。ぜひ「ナマエラボ」に参加してください、とのこと。

今回の展覧会は他に、新潟市で活動する知的障がいを持ったアーティスト・神林美樹さん、田中仁さん/角地智史さん(アートキャンプ新潟)も参加しています。
内覧会では特に、神林さんのカラフルで才気を感じる作品群に魅了されました。

他者と繋がるという、とても大切で困難なことを、現代アートを通して考えるユニークな展覧会です。皆さんどうぞ足をお運びください。

■参考出品として、シネ・ウインド27、28周年祭チラシのイラストを担当してくださった基村英行さんの「電影黒箱」が展示されていました。

(月刊ウインド編集部 市川明美)

※取材記事は月刊ウインド3月号掲載します

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●「アナタにツナガル展」
出品作家
折元立身(おりもとたつみ 1946-)
岩井成昭(いわいしげあき 1962-)
神林美樹(かんばやしよしき 1949-)
田中仁(たなかひとし 1959-) / 角地智史(かくちさとし 1989-)
http://www.ncam.jp/exhibition/2583/
https://www.facebook.com/ncam.tsunagaru/
会期:2016年2月13日(土)~4月10日(日)
休館日:月曜日(ただし3月21日は開館、翌22日休館)
開館時間: 9時30分~18時 (観覧券販売は17:30まで)
会場:新潟市美術館 企画展示室 (〒951-8556 新潟市中央区西大畑町5191-9)
観覧料: 一般 1,000円(800円) 大学・高校生800円(600円) 中学生以下無料
*( )内は団体(20名以上)・リピーター割引料金(本展観覧券の半券提示で団体料金に割引)
*会期中は、本展の観覧券で「コレクション展」も鑑賞可能
*障がい者手帳・療育手帳をお持ちの方および一部の介助者は無料(受付で提示)
主催:新潟市美術館
問い合わせ: 新潟市美術館 TEL:025-223-1622 FAX:025-228-3051