「従軍中のウィトゲンシュタインが(略)」 谷賢一さんに取材しました

2016年1月25日
シネ・ウインド

3月の新潟公演を控え、ワークショップ「観る前にやってみる、『従軍中のウィトゲンシュタインが(略)』」のために新潟入りした谷賢一さん(作家・演出家・翻訳家・DULL-COLORED POP主宰・Theatre des Annales代表)に、お話を伺う機会を得ました(1/24 りゅーとぴあ にて)。

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谷さんのりゅーとぴあでの公演は、2012年DULL-COLORED POP「くろねこちゃんとベージュねこちゃん」に次いで2回目。
3月の新潟公演のタイトルは、
「従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインがブルシーロフ攻勢の夜に弾丸の雨降り注ぐ哨戒塔の上で辿り着いた最後の一行“――およそ語り得るものについては明晰に語られ得る/しかし語り得ぬことについて人は沈黙せねばならない”という言葉により何を殺し何を生きようと祈ったのか? という語り得ずただ示されるのみの事実にまつわる物語」。

これが全部、タイトルです。
あまりの長さに、もし私が制作担当だったら「勘弁してくれ」と止めそうなのですが(笑)、実際には皆さん、おもしろがってくれたとか。
「ウィトゲンシュタイン」という馴染みの少ない題材にも、「知らないけど、おもしろそうだね」「調べてみようか」と、食いつきがよかったとのこと。
理解があり、おもしろがってくれる人がいる、とてもいい環境をお持ちなのだなぁと思いました。

後に二十世紀最大の哲学者と呼ばれる男、ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン。
「ウィトゲンシュタインは、庭師になったり、建築家になったり、小学校の先生になったり、もう一回、大学の教授になったり、あるいは戦争に行ったりだとか、訳の分からないことばかりしているんですけれど、それもあくまでずっと彼の思想的背骨になるものを探り、実現するため」と、谷さん。

弾丸飛び交う第一次世界大戦。ずっと平和に過ごしていたヨーロッパが突然世界的な戦争に巻き込まれ泥沼化してゆく、戦争のリアルを肌で感じていただけるだろう、とも。

従軍中のウィトゲンシュタインが

初演は2013年。2015年10月のこまばアゴラ劇場公演を経て、待望の新潟公演。

キャストは榊原毅さん以外は全員、初演から交代しているとのこと。
新キャストには、昨年3月に新潟で公演したCREATIO ATELIER「蛙昇天」主演の本折智史さんや、同じく「蛙昇天」に出演されていた大原研二さんのお名前も。大原研二さんは12月末「えんとつシアター」でのひとり芝居「殉教者」の熱演も記憶に新しいです。

「ウィトゲンシュタイン」のことは知らなかったけど、知らないからこそ、好奇心を刺激されます。貴重な新潟公演、どうぞお見逃しなく!!

なお、谷さんのワークショップは「えんとつシアター」にて、1/23・24に開催され、新潟の演劇人15名ほどが参加したとのこと。
「従軍中のウィトゲンシュタイン(略)」をテキストに、最初の20~30分、12ページほどのセリフを覚えて、シーンを立ち上げる。「皆さん真摯に準備して臨んでくださった」と谷さん。
第一線の演出家の指導を直に受けるという贅沢で過酷なワークショップを受けた面々の、今後の活躍に期待大です。

(月刊ウインド編集部 市川明美)

※取材記事は月刊ウインド3月号掲載予定

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【りゅーとぴあNext Stage“NE/ST(ネスト)” 第4弾】
●Theatre des Annales(テアトル・ド・アナール)
「従軍中のウィトゲンシュタインが(略)」http://www.ryutopia.or.jp/schedule/16/0309t.html

公演タイトル「従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインがブルシーロフ攻勢の夜に弾丸の雨降り注ぐ哨戒塔の上で辿り着いた最後の一行“――およそ語り得るものについては明晰に語られ得る/しかし語り得ぬことについて人は沈黙せねばならない”という言葉により何を殺し何を生きようと祈ったのか? という語り得ずただ示されるのみの事実にまつわる物語」。

作・演出:谷賢一
出演:古河耕史・榊原毅・大原研二・小沢道成・本折智史
2016年3月9日(水)19:00~
会場: りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館・劇場 ( 特設舞台) http://www.ryutopia.or.jp/index.php
料金: 一般3500円 学生2500円 ※整理番号付自由席
チケット取り扱い:
・りゅーとぴあ チケット専用ダイヤル   025-224-5521
・りゅーとぴあオンライン・チケット http://www.ticket.ne.jp/ryutopiaticket/
・チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:448-230)

問い合わせ: りゅーとぴあ TEL: 025-224-5521(11:00~19:00/休館日を除く)