『ぼくの名前はラワン』

若槻

3/28㈯~4/10㈮ ※火曜休館

2022年 イギリス
1時間30分
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム

監督・製作・脚本
エドワード・ラブレース
『ケイティ・ペリーの
 パート・オブ・ミー3D』

製作
フルール・ニエッドゥ
サム・アーノルド
ベヤン・タヘル
ニール・アンドリュース
マリサ・クリフォード『PIG ピッグ』

撮影
ベン・フォーデスマン
『愛はステロイド』

音楽
トム・ホッジ
『ジョン・ガリアーノ
 世界一愚かな天才デザイナー』

彼の世界は、変わり始める

 ろう者であるクルド人の少年ラワンは両親・兄と共に、イラクからイギリスへと亡命した。王立ダービーろう学校に入学し、手話を学び始めたラワンは、教師や友人と交流を重ね、目覚ましく成長する。そんな矢先、ラワンと家族は英政府から国外退去を命じられ…

 4年の歳月をかけて、少年ラワンの成長を追った本作の特長は、その「劇映画」と見まがうような魔術的編集である。ラワンが見、感じる世界の手触りを、聴者である観客に届ける繊細な映像・音声表現。手話を介して自身を表現する術を見出し、広い世界へ飛び込んでゆく少年の万感が切々と胸に沁みるのだ。

 そして、ケン・ローチ監督作に通じる「弱者・少数者」と、その周囲の人々の連帯、更にラワン自身の成長がもたらした「結果」は、この世界は愛するに足るかと観る者にも問いかけてくるだろう。

久志田渉
月刊ウインド2026年3月号より

上映時間
3/28㈯~4/3㈮ 〇14:40~16:20
4/4㈯~4/10㈮ 〇10:00~11:40