『佐藤忠男、映画の旅』

若槻

1/10㈯~1/23㈮ ※火曜休館

2025年 日本
1時間38分
配給:グループ現代

監督
寺崎みずほ『極私的ドキュメンタリー にっぽんリアル』

プロデューサー
川井田博幸『標的』

撮影
大久保千津奈『ある精肉店のはなし』

録音
姫井信二『プロフェッショナル 仕事の流儀』

編集
遠山慎二『THE FOOLS 愚か者たちの歌』

出演
佐藤忠男 (新潟市出身、映画評論家)
秦早穂子
イム・グォンテク
シャージ・N・カルン

 新潟市入船町出身の佐藤忠男さんの映画を、ここシネ・ウインドさんで上映していただけることをとてもうれしく思っております!2019年から撮影をはじめましたが、当初はまったく完成形が見えずに、うんうんうなっておりました。そんなころから、新潟のみなさまには応援をいただけて心強かったです。この場をお借りして、感謝をお伝えさせていただきます。ありがとうございました。

 本作は日本を代表する映画評論家で、私が映画を学んだ日本映画学校(現・日本映画大学)で教鞭をとり、学長でもあった佐藤忠男さんのドキュメンタリーです。「教え子が撮った!」と名乗るには恐縮でしかない、末端のさらに端に位置する不勉強な”教え子”でしたが、佐藤さんの授業で映画を見る目が開かれる感覚をたくさん体験しました。さらに、佐藤さんが学生の実習作品をむやみに貶さずに、どこかいいところを見つけてほめてくれる、そういう発言と態度は強く印象に残っていました。

 1930年生まれの佐藤さんの人生は波乱万丈です。戦争と敗戦により発生した歪みによって理不尽な思いをして、どこにもぶつけられない怒りを常に肚に携えて少年・青年時代をすごしていました。そして彼はその憤りと問いかけを映画へ向けて、さらに文章にすることで解放していったのではないかと思います。「大衆」の一員であることを大切にしていたのは、戦争体験による憤りを忘れないための”懐刀”のようなものだったのかもしれないです。

 この映画は、晩年の佐藤さんの姿を記録し、佐藤さんが世界で一番好きだといった、一本の映画を探る旅のドキュメンタリーとなりました。その一本というのは、インド、ケーララ州で1979年に作られた『魔法使いのおじいさん』という、昔話のような少しファンタジーな童話のような映画です。それらを探す旅と並行して、私は佐藤忠男さんの映画に対するみずみずしい感性がたっぷり書かれたラブレターもたくさん紹介しています。ぜひ、こころに響いた佐藤さんの言葉を言葉を覚えておいて、一冊でもいいので佐藤さんの著書を手に取っていただけたら幸いです。

寺崎みずほ
月刊ウインド2026年1月号より

上映時間
1/10㈯~16㈮ 〇10:00~11:50
 初日上映後は寺崎監督の舞台あいさつ、各種招待券使用不可
1/17㈯ 〇12:40~14:30
1/18㈰~22㈭ 〇12:50~14:40
1/23㈮ 〇12:40~14:30