2/14㈯~3/6㈮ ※2/21㈯~26㈭は休映、火曜休館

2025年 日本
2時間23分
配給:GUM株式会社
監督・脚本
河合健『なんのちゃんの第二次世界大戦』
脚本
乙黒恭平
竹浪春花『心平、』
プロデューサー
小澤秀平『駅までの道をおしえて』
ろうドラマトゥルク
演技コーチング
牧原依里『LISTEN リッスン』
出演
長澤樹
毛塚和義
福田凰希
ユードゥルム・フラット
ムラト・チチェク
ことばさえ超えてゆく
電器店を営むろう者の古賀と、ケバブ店開業準備中のクルド人・ルファトは、小さな誤解から対立し合うことに。一方で、CODA(Children Of Deaf Adults 親がろう者の聴者)である古賀の娘・夏海と、ルファトの息子で、日本で育ったヒワは、両者の通訳を務める内に心を通わせてゆく。そんな中、古賀家の弟、駿がノートに記した「不思議な文字」を巡って、事態は街を巻き込んだ騒動へと発展する…。
自身もCODAである河合健監督が手掛けた本作。言語や国籍などによる誤解や距離が生む分断を直視しつつ、その「分かり合えなさ」を少しずつ超えて交流し合う人々を描く姿勢に、幾度も胸が熱くなった。


「ことば」を巡るコメディといえば、井上ひさしの諸作を連想するが、本作が画期的なのは、「ことば」さえ超えたコミュニケーションを、あくまで楽しく、真摯に映画作品として描き切っている点だ(字幕の使い方に注目していただきたい)。ろう者と聴者、クルド人とトルコ人、「善意」の人の中に潜む差別。幾層もの「分かり合えなさ」にハッとさせられつつ、物語はことばを介さない交流の途方も無い彼方にまで観る者を運んでゆく。
夏海とヒワが、夜の街で交わす、ある「言語」でのやり取り、ろう者である駿が自信を表現する為の「文字」。若い世代が親世代の分断を乗り越えて生み出してゆくものに、河合監督が込めた希望が滲むようだ。
知ることで、世界はこんなにも豊かになる。排斥に抗い、異なるアイデンティティの人々が共生する世界を実現するヒントに充ちた傑作を、どうかお見逃しなく!
久志田渉
月刊ウインド2026年2月号より
《上映時間》
2/14㈯、15㈰ 〇14:15~16:45
2/16㈪~20㈮ 〇14:35~17:05
2/27㈮ 〇14:40~17:10
2/28㈯、3/1㈰ 〇12:20~14:50
3/2㈪~3/6㈮ 〇12:30~15:00
