12/13㈯~1/2㈮ ※火曜,12/31㈬,1/1㈭休館

2024年 日本
2時間4分
配給:アニモプロデュース
監督・企画・脚本・編集・音楽
小島央大『JOINT』
企画・共同脚本・主演
山本一賢『JOINT』
エグゼクティブプロデューサー
成宏基『笑いのカイブツ』
プロデューサー
キム・チャンバ『JOINT』
前原美野里『彼女が好きなものは』
撮影監督
岩渕隆斗『Welcome Back』
美術
原田恭明『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』
衣装
YK.jr『石とシャーデンフロイデ』
照明
渡邊大和『雪子 a.k.a.』
録音
加唐学『重ねる』

主題歌
大貫妙子
坂本龍一『Flower』
出演
柳ゆり菜『散歩時間 その日を待ちながら』
松角洋平『十一人の賊軍』
田中一平『カオルの葬式』
伊武雅刀『白痴』
「何をやってるんだ、この国は…!」
南スーダンにて勃発した銃撃戦で現地少年兵と陸上自衛官の双方に死者が出るも、日本政府はこれを隠蔽。銃撃で殉職した親友は事故死と処理され、「この国の平和のため、静かに耐えろ」と命じられた山本一賢扮する二等陸曹は震撼を覚え、自衛隊を退官する。その二年後の新潟、元自衛官が花火工場(ちなみに「藤井組」)に勤めながら、戦闘ストレス反応(PTSD)に思い詰める生活に更なる事件が迫る物語。
南スーダンの国連平和維持活動に派遣された陸自の、現地状況が記された日報が隠蔽されたことで防衛省・自衛隊の体質が問題視された2016年の報道が基となる。日本映画としては極めて珍しい心的外傷後ストレス障害を強調し、「銃器」と「花火」という種類が異なる「火薬」が大きく関わるオリジナル脚本として製作される。日本人として時代、体制、精神について脳漿をしぼられる本作の撮影は長岡市、新発田市、五泉市などで敢行され、大規模な花火の演出には新潟が誇る老舗花火会社である小千谷煙火興業の協力・監修を受けている。


凶弾に倒れた仲間の死因を隠蔽しながら「平和国家」を謳う日本政府と自衛隊への不信感を根底に、シェルショックと武器ビジネスという暗雲の闇へ、花火師として再起する光が射すか、その宿命を挑戦的に描く構想から実際の花火打ち上げとタイミングを合わせる困難な撮影を含め、井筒和幸監督も「ようやった。素晴らしかった。製作委員会がつくる責任逃れな映画じゃない、思いの分かる連中だけでつくった、腹を括った映画」と賛辞を呈する。小島監督が追求した、理不尽な苦しみからの希望、花火という生き物、政府への訴えが新潟にて活写された。
上映企画部+資料から
月刊ウインド2025年12月号より
《上映時間》
①12/13㈯~12/19㈮ 〇10:00~12:15
②12/20㈯~12/26㈮ 〇12:00~14:15
③12/27㈯~1/2㈮ 〇14:50~17:05
