今月も月刊ウインドをこさえている。家で原稿整理をしてクラウドストレージに保存して、シネ・ウインドに出かけていっては専用ソフトでレイアウトを組んでいる。ずい分デジタルデジタルしてきたかもしれない。
アナログでやっていたことの一部がデジタルに置き換わっただけで、大革命でもなんでもないぞ、とも思う。いっこずつ届いた原稿をチェックして、いっこずつクラウドストレージにアップして、いっこずつ保存フォルダを選択している。カチカチカチと、手作業でデジタルぶってやっている。
このごろ原稿チェックは一度生成AIを通してみたりしている。固有名詞や慣用句の誤りはぴゃぴゃっと見つけてくれる。見つけてくれたものに違和感があって自分で調べてみたら、誤りでもなんでもないじゃねえか、みたいなこともしばしばである。編集まではさせられない。誰も信じてはいけない。僕のことも信じてはいけない。
校閲・校正だけは紙でやっている。なんでいつまで経ってもモニター画面上で人間は(あるいは僕は)校正ができないのか不思議でならない。校正だけはとにかく紙だ。
AIで盛大に失敗したのは、誌面上の表記の統一を委ねてみた時で、想定外に大幅に元原稿から改稿してくださりやがったことがあった。そのまま校正刷りに反映されてしまって、寄稿してくれた人が気づいてくれて、平謝りをしたということがあった。実に不徳。以後、AIには指摘だけしてもらって、直すのは結局人力でカタカタとキーボードを叩いてやっている。
アナログとデジタルをいったりきたりするふりをしながら、今月も月刊ウインドをつくっている。国語辞典やら記者ハンドブックを引いている時の僕の、なんと穏やかで自信に満ち溢れていることか。
