テオレマ 4Kスキャン版

テオレマ 4Kスキャン版
2022/10/110/7
テオレマ 4Kスキャン版

1975年11月2日、ローマ郊外で非業の死を遂げて45年以上の時を経た今もなお、世界中のシネフィルに支持される異才ピエル・パオロ・パゾリーニ。生誕100年を迎える2022年3月、日本国内においては1970年の劇場初公開以来、映画祭以外では上映される機会のほとんどなかった代表作『テオレマ』が、2020年米クライテリオン社によってなされた、オリジナルネガからの4Kスキャンによる修復版で、スクリーンに甦ります。

北イタリアの大都市、ミラノ郊外の大邸宅に暮らす裕福な一家の前に、ある日突然見知らぬ美しい青年が現れる。父親のパオロは多くの労働者を抱える大工場の持ち主。その夫に寄りそう美しい妻ルチアと、無邪気な息子ピエトロ、娘オデッタ、そして女中のエミリア。何の前触れもなく同居を始めたその青年は、それぞれを魅了し、関係を持つことで、ブルジョワの穏やかな日々をかき乱していく。青年の性的魅力と、神聖な不可解さに挑発され、狂わされた家族たちは、青年が去ると同時に崩壊の道を辿っていく…。