なん・なんだ

なん・なんだ
2022/10/2911/4
10/29(土) 山嵜晋平監督来館 トーク開催!
なん・なんだ

 結婚してもうすぐ40年になる三郎と美智子。三郎は大工を引退してやることもないまま、海が見える古い団地で一日を過ごす。妻の美智子は出かけるための準備に余念がない。「どこ行くんだよ」「化粧濃いんじゃないか」。そうしたやり取りのうちに、美智子は家を出る。美智子に届け物を頼まれたが、どこに届けるのかを失念したまま三郎は戻ってきてしまう。帰りを待ちながらビールを飲んでいると三郎の携帯が鳴る。

 京都府警からだった。美智子がひき逃げに遭って意識不明だとの連絡。なぜ、京都に? 取るものも取り敢えず、娘の知美に電話をかけて三郎は京都へ向かう。病室で眠ったままの美智子の荷物を開けてみると、古いアルバムとカメラがあった。若いころ写真家を目指していた美智子が愛用していたカメラだ。
 意識が戻らないまま1週間。三郎は現像を頼んでいた町のカメラ屋に写真を取りに行く。そこに写っていたのは、知らない男の姿だった。誰だ? この男は。自分の知らない美智子の世界がある。京都でこの男と会っていたのか。次々にわいてくる疑惑に押されるように、三郎は美智子の実家がある奈良へ。追ってきた娘の知美とともに、美智子の浮気相手探しの旅を始める。

 自分が知らない少女時代の美智子。自分に黙って男と逢引していた美智子。夫婦の40年間はなんだったのか。美智子と重ねた思い出が一枚一枚と抜け落ちていく――。