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「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。」(日本国憲法第12条)

2015年の政治・社会に大きな影響を与えた、「安保法制」の審議。それを通じて、「9条」とあわせて注目を浴びたのが、この条文の前段ではないでしょうか。
憲法のいう「不断の努力」。主権者であるぼくたち国民にとって、それって何なのか?
そのことについて、この夏、自分なりの答えを見つけた人が、たくさんいることと思います。国会の前で、どこかの路上で、またはそれぞれの、別の場所で。ぼく自身、その一人でした。

11月7日(土)からはじまる特集上映「民主主義をあるく」。ここで上映する3本の作品は、いわば戦後70年の間に行われた、「不断の努力」の記録です。

沖縄の戦後
脱原発運動
三里塚闘争

「運動」についてはそれぞれ意見もあるかもしれませんが、当事者の人びとにとって、それは確かに、かけがえのない権利を守るための、懸命のものであった。そのことは確かであったと考えます。

「沖縄 うりずんの雨」
住民の4人にひとり(!)が亡くなった1945年の沖縄地上戦から70年。その間に「沖縄の日本復帰」を挟みながら、沖縄の人々の苦悩とたたかいは続いています。
ジャン・ユンカーマン監督による本作は、沖縄戦から現代に至る、沖縄にとっての「戦後」と、人々の想いとを伝える作品です。そして70年たっても終わらない、沖縄の戦後(いや、日本の戦後、と言うべきでしょう)にどう向き合うべきなのかという命題を、ぼくたちに問いかけます。

「首相官邸の前で」
首相官邸前を約20万人の人びとが埋めた、2012年夏の「脱原発デモ」。本作の予告編のことばを借りれば、「この運動の全貌は報道されず/世界に知られることもなかった」。その「歴史」を記録し、後世に残したいというのが、歴史社会学者が本職の小熊英二監督による、本作の主題です。
「2015年安保」の運動があれほどの広がりとなった源流のひとつに、「脱原発運動」があったといいます。そのつながりについても、この夏を振り返りながら考えていただければ、と思います。

「三里塚に生きる」
1966年(東京五輪の2年後)に発表された成田空港建設計画に対して起こった反対運動は、やがて戦後最大級の「抵抗運動」と呼ばれることとなりますが、その出発点は地元農民の、いわば「日常を守る」たたかいでした。本作は、三里塚闘争のドキュメンタリー映画「日本解放戦線 三里塚の夏」のカメラマンだった大津幸四郎監督(2014年逝去)が、45年後の三里塚とその人々にカメラを向け、「三里塚のたたかい」を現代に、ふたたび伝える作品です。

この国の戦後史と、現在とについて、ひとりひとりが考え、そして語りあう。
この3本の上映が、そのきっかけとなるならば、本当に嬉しいです。

特集上映「民主主義をあるく」

11月7日(土)~20日(金) ※下記3作品を、日替わりで上映
※11月15日(日)は休映

「沖縄 うりずんの雨」(ジャン・ユンカーマン監督、2時間28分)http://okinawa-urizun.com/
上映日:11月7日(土)・10日(火)・13日(金)・16日(月)・19日(木)

※11月7日(土)は上映後、ジャン・ユンカーマン監督の舞台あいさつあり。

沖縄_うりずんの雨P
(C)2015 SIGLO

「首相官邸の前で」(小熊英二監督、1時間49分)http://www.uplink.co.jp/kanteimae/
上映日:11月8日(日)・11日(水)・17日(火)・20日(金)

※11月8日(日)は上映後、トークセッションあり。
ゲスト:福本圭介さん(新潟県立大学准教授)
磯貝潤子さん(安保関連法に反対するママの会@新潟)
小熊監督のskypeによる出演が決まりました!

首相官邸の前でP

「三里塚に生きる」(大津幸四郎、代島治彦共同監督、2時間20分)http://sanrizukaniikiru.com/
上映日:11月9日(月)・12日(木)・14日(土)・18日(水)

三里塚を生きるP

★特集上映「民主主義をあるく」は、U-30割引対象です。30歳以下の方1,000円。年齢確認できるものをご用意の上、受付時にお申し出ください。

◎シネ・ウインド30周年祭 11月7日(土)〜27日(金)開催! https://www.cinewind.com/news/30-11-7-11-27/

 

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次回のシネ・ウインド30年目プロジェクト会議は、11月2日(月)です。ご参加ください。
●11月2日(月) 19時~ シネ・ウインド2階 フリースペースにて

 


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よるの行灯

よるの行灯

自称「まちなか移民」。理屈っぽい性格の割に、非論理的な言動が多い。 プロジェクトの雑用係、兼雑用係(笑)。古いものと酒と猫を偏愛する。