東海林毅監督短編映画祭

東海林毅監督短編映画祭
2025/11/2912/5
11/29(土)、11/30(日) 東海林毅監督トークあり

「ホモソーシャル ダンス」 11分
イケてる男⼦学⽣6人のグループに1人の⼥⼦。このグループに⼊れない気弱で貧相な男⼦が1⼈。彼は彼女にアタックしようとするが、いつも周りに笑われてばかり。しかし、⼥⼦がこの男⼦を傷つけるような拒絶をしたことで、男⼦学⽣グループは、この⼥⼦を敵視し、グループを追い出そうとするようになる。
⼀⼈の⼥性をめぐる男たちの反⽬と連帯から浮かび上がる、男性社会の持つホモソーシャリティ(単一社会性)とミソジニー(女性嫌悪)というテーマを、寸劇とコンテンポラリーダンスによって皮肉を込めて表現した。

「老ナルキソス 短編版」 22分
溺れ死ぬ時を逃し、老いたナルキソスの行く末は ―
ゲイでナルシストの老絵本作家・山崎(田村泰二郎)は老いて醜く衰えゆく自分の姿に耐えられない。山崎はある夜、若く美しい男性レオ(高橋里央)に出会う。プレイ中に倒れた山崎は老いの苦しみを打ち明けるが年若いレオには響かない。鏡に映る自分の姿を見続けるために山崎は自傷的な行動に走ってゆく。

「片袖の魚」 34分
トランスジェンダーのささやかながらも確かな一歩を刻む34分。
わたしがわたしを生きる物語。
トランスジェンダー女性の新谷ひかり(イシヅカユウ)は、ときに周囲の人々とのあいだに言いようのない壁を感じながらも、友人で同じくトランス女性の千秋(広畑りか)をはじめ上司である中山(原日出子)や同僚の辻(猪狩ともか)ら理解者に恵まれ、会社員として働きながら東京で一人暮らしをしている。ある日、出張で故郷の街へと出向くことが決まる。ふとよぎる過去の記憶。ひかりは、高校時代に同級生だった久田敬(黒住尚生)に、いまの自分の姿を
見てほしいと考え、勇気をふり絞って連絡をするのだが――

「帰り道」 9分
1944年、戦時下の日本・福岡を舞台に、徴兵検査を受けた学生たちの帰り道での青春の一幕を描く。戦争という大きなうねりにかき消される、セクシュアルマイノリティーの青年の極私的かつ人間的な感情を掬い取った。

「変わるまで、生きる」 9分
長編版『老ナルキソス』で登場した高齢者ゲイの持ち寄りお食事会のシーンモデルとなったNPO法人パープル・ハンズの“ちゃぶ台の会”を取材したドキュメンタリー。