2025/9/6~9/12

©︎KomoriHaruka
新潟水俣病の患者運動の支援者、旗野秀人さんは映画『阿賀に生きる』(1992年/佐藤真監督)の発起人。現在も「冥土のみやげ」という名の”文化運動”を一人で続けている。映画の公開から30年近く経過し、多くの出演者、関係者たちがこの世を去ったいまも、旗野さんは毎年春に映画を上映し、亡くなっていった患者たちを偲ぶ追悼集会を呼びかける。また、聞き書き集を編み、お地蔵さんを建て、絵本をプロデュースするなど、あらゆる記録媒体を使って後世の人々に新潟水俣病を伝えている。
震災後に『阿賀に生きる』を観て影響を受けた監督の小森はるかは、旗野さんに惹かれ、阿賀川流域へ移住して撮影を続けてきた。時代の流れとともに変わらざるを得ない支援の形と、それでも終わりを迎えることのない文化運動。本当の支援とは何か。死を別れとはしない、そばに居続ける人の50年の歩みを映し出す。
